小麦アルブミン NA-1

素材概要

日清製粉グループが、小麦由来の成分の研究に取り組む中で注目した成分に0.19 小麦アルブミンがあります。この0.19小麦アルブミンは、小麦に約0.1%含まれている成分で、デンプンを糖に分解するα-アミラーゼ（酵素）の働きを阻害する性質を持っています。この0.19小麦アルブミンを高濃度で抽出し、食品の3次機能（生体調節機能）を際立たせた素材が「小麦アルブミンNA-1」です。尚、「小麦アルブミンNA-1」は特定保健用食品「グルコデザイン」にも配合されています。

成分概要

小麦粉にはアミラーゼ阻害活性を持つたんぱく質が複数存在し、電気泳動という手法で標準物質（ブロモフェノールブルー）に対する移動度を名称を入れて区別しています（0.19、0.28、0.53など）。その中で、0.19小麦アルブミンはヒトのα-アミラーゼに対して活性が高く、最も量が多いことが特徴です。0.19小麦アルブミンのヒトの膵α-アミラーゼに対するIC50（酵素の働きを50%抑える濃度）は、数μg/mL程度であり、阻害活性が高いことが確認されています。
0.19小麦アルブミンは、小麦粉として使われる部分（胚乳）のうち、水に溶けるたんぱく質（アルブミン）から、そのまま抽出しているので、自然界に元から存在する機能性を持つたんぱく質です。
0.19小麦アルブミン自体はたんぱく質なので、小腸で消化吸収されて栄養素として体内利用されます。

素材特徴

食後の血糖値上昇を抑制する機能

消化管におけるでんぷんの消化を遅延させることにより、糖質の吸収を穏やかにし、食後の血中グルコース濃度の急激な上昇を緩和します。

【試験デザイン】 健常成人12名で単回摂取のクロスオーバー試験
【摂取量】 小麦アルブミンNA-1　0g、0.25g、0.5g、1.0g
【試験食】 小麦アルブミンNA-1を指定の量（0g、0.25g、0.5g、1.0g）含有する
コンソメスープ（100mL）
【摂取方法】 朝食（米飯220g、ロースハム40g、ゆで卵50g、マヨネーズ15g、トマト1個、
無糖紅茶200g、計560kcal）とともに摂取
【出典】 Kodama T et al., Euro J Clin Nutr. 2005, 59, 384-392.

小麦アルブミンNA-1を使用した製品の表示例

• 特定保健用食品許可表示
  本食品は小麦アルブミン（小麦のたんぱく質）を含んでおり、糖質（でんぷん）の消化吸収をおだやかにするので、血糖値が気になり始めた方の食生活の改善に役立ちます。
• 機能性表示食品届出表示
  本品には0.19小麦アルブミンが含まれます。0.19小麦アルブミンは、でんぷんの消化吸収を抑え、食後の血糖値の上昇をおだやかにすることが報告されています。

0.19小麦アルブミンを高含有

「小麦アルブミンNA-1」は、小麦粉に0.1%程度しか含まれていない特徴あるたんぱく質である「0.19小麦アルブミン」を弊社独自の技術で濃縮し、25%以上含有しています。1回あたりの摂取目安量は小麦アルブミンNA-1 500mgを推奨しています。

高い安全性

小麦という人類が長年摂取してきた食品が原料であることに加え、弊社にて安全性確認試験（遺伝毒性、単回・反復投与試験、ヒトでの過剰摂取試験）を実施しています。
また、2000年に発売した「小麦アルブミンNA-1」を配合した、特定保健用食品「グルコデザイン」は、これまで重篤な副作用に関する知見はありません。

素材情報