アクアQ10™P40-NF
素材概要
日清製粉グループでは、小麦胚芽に多く含まれているビタミンの研究に古くから取り組んできました。コエンザイムQ10とビタミンKの構造が似ているという着想を得て研究開発を進め、世界に先駆けて工業生産化に成功しました。その後も研究開発に取り組み、本来は水に溶けないコエンザイムQ10を水に分散させ、様々な用途で活用できるアクアQ10シリーズを開発しました。
「アクアQ10™P40-NF」は、コエンザイムQ10を約40%含有した水に分散するタイプの粉末素材です。
成分概要
コエンザイムQ10(化合物名:ユビキノン)は牛の心臓から発見された成分で、ヒトにおいても心臓、肝臓、腎臓、膵臓で多く含まれる成分です。コエンザイムQ10は生体内でも合成することが出来る成分で、細胞がミトコンドリア内でATPを作る過程において、電子のやり取りの介在に必須な成分です。また、コエンザイムQ10はこの電子のやり取りができる構造であることから、酸化型と還元型が存在します。コエンザイムQ10には加齢とともに体内量が減るという報告や、生体内におけるビタミンEの酸化を抑えるという報告もあります。
素材特徴
水に対する優れた分散性
コエンザイムQ10は室温では固形の油脂で水に溶解・分散しません。「アクアQ10™P40-NF」は独自の配合・加工技術で乳化し、乾燥させた水分散性を持つ粉末です。水に分散した際に、沈殿が発生しにくい特徴があります。
*特許第4842824号 発明の名称:コエンザイムQ10含有組成物
- アクアQ10™P40-NF
- コエンザイムQ10 原末
吸収性の改善
コエンザイムQ10結晶は、融点が約50℃のため、室温や体温では固体です。固体のままでは体内に吸収されないため、油に溶けた状態で水に分散される必要があります。一般的には、食事との同時摂取を推奨されていますが、「アクアQ10™P40-NF」は水へ分散するので、空腹時でも一定の吸収性が認められています。
【試験デザイン】 被験者10名で単回摂取のクロスオーバー試験
【摂取量】 コエンザイムQ10として60mg
【試験食】 アクアQ10™P40-NFを含有する錠剤(試験食)
コエンザイムQ10を含有するソフトカプセル(対照)
【摂取方法】 12時間食事を摂取していない状態で水とともに摂取
【出典】 Nukui K et al, J Nutr . Sci. Vitaminol(2007)53:187-190より抜粋
【試験デザイン】 被験者10名で単回摂取のクロスオーバー試験
【摂取量】 コエンザイムQ10として60mg
【試験食】 アクアQ10™P40-NFを含有する錠剤(試験食)
コエンザイムQ10を含有するソフトカプセル(対照)
【摂取方法】 朝食後に水とともに摂取
【出典】 Nukui K et al, J Nutr . Sci. Vitaminol(2007)53:187-190 より抜粋
汎用性が高い風味
合成乳化剤を使用していないため、特有の味や臭いが少なく、無味・無臭に近い風味です。そのためサプリメントだけでなく、ゼリー、用時調製飲料や焼き菓子などさまざまな食品への配合が可能です。
用途適性
40%と高含有であるため、製品に対する配合量を低く設定することができます。
コエンザイムQ10は打錠すると圧力による一時的な温度上昇で、溶解して赤い斑点が現れることがありますが、「アクアQ10™P40-NF」は結晶ではないため、通常のコエンザイムQ10原末(コエンザイムQ10濃度100%)で打錠する場合に比べて赤い斑点が現れにくいという特徴があります。
素材情報
名称 | コエンザイムQ10 40%含有水溶化粉末 |
原材料名 | コエンザイムQ10、マルトデキストリン/加工デンプン、グリセリン |
性状 | 黄白色〜橙黄色の粉末 |
包装形態 | 1kg 及び 100g包装 (アルミラミネート袋) |
賞味期限 | 未開封、製造後30ヶ月 |
保存方法 | 直射日光と高温・多湿の場所を避けて暗所に保存する。 |
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