アクアQ10™L5-NF
素材概要
日清製粉グループでは、小麦胚芽に多く含まれているビタミンの研究に古くから取り組んできました。コエンザイムQ10とビタミンKの構造が似ているという着想を得て研究開発を進め、世界に先駆けて工業生産化に成功しました。その後も研究開発に取り組み、本来は水に溶けないコエンザイムQ10を水に分散させ、様々な用途で活用できるアクアQ10シリーズを開発しました。
「アクアQ10™L5-NF」は、コエンザイムQ10を5%以上含有した水溶化液です。
成分概要
コエンザイムQ10(化合物名:ユビキノン)は牛の心臓から発見された成分で、ヒトにおいても心臓、肝臓、腎臓、膵臓で多く含まれる成分です。コエンザイムQ10は生体内でも合成することが出来る成分で、細胞がミトコンドリア内でATPを作る過程において、電子のやり取りの介在に必須な成分です。また、コエンザイムQ10はこの電子のやり取りができる構造であることから、酸化型と還元型が存在します。コエンザイムQ10には加齢とともに体内量が減るという報告や、生体内におけるビタミンEの酸化を抑えるという報告もあります。
素材特徴
安定性が高いコエンザイムQ10を5%含有する水溶化液
「アクアQ10™L5-NF」は澄明性が高いコエンザイムQ10含有水溶化液です。コエンザイムQ10を約5%含み、高濃度のコラーゲン水溶液中に添加しても沈殿やクリーミング等が発生し難い素材です。
優れた汎用性
大豆由来の乳化剤は使用していないのでアレルゲン表示は不要です。厳選した乳化剤を使用することで、乳化剤特有の味、臭いを軽減しているので、製品の味を損なうことなく配合が可能です。耐酸性、耐塩性、熱安定性に優れており、飲料などの水分が多い製品への配合に適しています。
評価項目 | 試験方法 | 評価結果 | |
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耐熱性 | 水50mlにアクアQ10™L5-NFを600mg(コエンザイムQ10として30mg)分散させた後、120℃、30分間オートクレーブ処理を行う。 | 浮遊物・沈殿物無し | |
耐塩性 | 20%食塩水50mlにアクアQ10™L5-NFを600mg(コエンザイムQ10として30mg)分散させた後、湯浴中で85℃、30分間加熱する。 | 浮遊物・沈殿物無し | |
耐酸性 | pH4 | pH調整したクエン酸水50mlにアクアQ10™L5-NFを600mg(コエンザイムQ10として30mg)分散させた後、85℃、30分間加熱する。 | 浮遊物・沈殿物無し |
pH2 | 浮遊物・沈殿物無し |
【評価結果】 各条件でサンプルを調製後、暗所に1日保管し目視にて浮遊物、沈殿物の発生を確認した。
美容成分との相性が良好
コラーゲンやセラミドなどの美容成分との相性が良好で美容成分を多めに配合する際に適しています。
50mlの模擬美容飲料に配合した際の安定性 | |||
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原材料 | 配合量 | アクアQ10™L5-NF配合量 (コエンザイムQ10量として) |
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1本あたり30mg | 1本あたり200mg | ||
コラーゲン | 10,000mg | 〇 | 〇 |
ローヤルゼリー | 1,000mg | 〇 | 〇 |
ヒアルロン酸 | 267mg | 〇 | 〇 |
プロテオグリカン | 16mg | 〇 | 〇 |
セラミド | 6mg | 〇 | 〇 |
ビタミンC | 500mg | 〇 | 〇 |
【試験方法】 上表の配合の水溶液をクエン酸にてpH4に調整後、
95℃、20分加熱処理し、保存安定性試験を実施した。
【評価結果】 40℃、75%RHにて2ヵ月間保管し、結晶、沈殿物、浮遊物の析出が認められなかった。
素材情報
名称 | コエンザイムQ10 5%含有水溶化液 |
原材料名 | コエンザイムQ10/グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル |
性状 | 黄白色〜橙色の粘調な液 |
包装形態 | 1s(褐色樹脂容器) |
賞味期限 | 未開封、製造後24ヶ月 |
保存方法 | 遮光して0〜10℃(冷蔵)に保存ください。 |
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